ジャンケンやくじ引きよりも

小学校のPTA役員を決めるのに
お母さんたちが集まりました。


くじ引きが準備されていましたが、
私は、中学校の本部や子ども会の役員を
引き受けているので、もうこれ以上
役員を引き受けられませんでした。


くじ引きで決められたら困るので、
役員をできない理由を伝えました。


おかげさまで、
どう考えても小学校の役員をやるのは
物理的に不可能なことを認めてもらい、
役員は免除されました。


はじめは、くじ引きで決める空気が強かったのですが、
みな、それぞれ、事情を言ってみようという流れに
なりました。


そして、事情を聞くと
確かにその人に役員をやってもらうのは、
できなくはないが、大変だろうなぁと
思う人が数人いました。
また、その逆で、断る理由が特別にない人も居ました。



何度か、現職の役員が早く決めて帰りたいという気持ちが
あったのでしょうが、くじ引きに持っていこうとしましたが、
「くじ引きは不公平」という空気ができ、
くじ引きにはならず、最後まで話し合いになりました。


1時間ぐらいかかりましたが、
多くの人が納得できる形で役員が決まりました。


ジャンケンやくじ引きって
一見、公平なように見えるけど
個々の事情や環境を一切無視して、
運の悪い人が、
一手に大変さを引き受けることにもなりかねないもので、
恐ろしいなぁと思いました。


一人一人違うんだってことを主張するなら、
その違いを認めてくれって言うなら、
相手が「その人なりの事情」を主張したときも
同じように認めなきゃいけないんだと思います。


ジャンケンやくじ引きで決めることが
正しく、公平だと、そんな風に子供たちが思う
ようになったらだめですね。


中学校、高校の時、また、大学のゼミでも
「ジャンケンやくじ引き以外の方法で決めてください」
と注文がつくことがあったことを
今、ふと思い出しましたが、
実はとっても大事な事を言われていたんですね。


ジャンケンやくじ引きは、
物事を自分たちで解決する力を奪ってしまうし、
相手の事情を考えるやさしさも奪ってしまうものなんですね。


本当に、よくよく考えさせられました。