癌患者とイエスの共通点

私は、クリスチャンなので、やっぱり
物事を考えるときの軸は
自分の宗教になります。
それは看護をする上でも同じです。


でも、それはあくまで私個人が考えることなので
決して、患者さんに押し付けたり、他の医療者に
押し付けることはしません。
もちろん、自分がとる行動として、出るとは思います。


肺がんって発見されるのが遅いことが多く、
5年生存率が低い病気です。


発見されたときはステージ4なんていうのは
とっても良くある話です。
ステージ4だと、残念ながらよほど幸運がない限り
5年も持ちません。
3年持てばラッキー。
下手すると1年以下です。
最悪な場合3ヶ月ぐらいです。



で、基本的に彼らには告知がされます。
人によっては「命が月単位」であることも
宣告されます。


つまり、自分が死ぬということを分かって彼らは生きるわけです。
なんというか、まるで「イエス様」だなぁって思ったりするんです。



エス様も自分が十字架にかかって死ぬことを
知りながら生きていたわけです。


知ったのが生まれたときなのか、
成人したときなのか、
それともヨハネのとこに行ったときなのか
それは分からないけれど、
少なくとも、命のタイムリミットを
切に感じて生きていたわけです。


エス様は神様の子どもなわけですから、
死ぬのは怖くなかったかも知れませんが、
それでも、十字架で、
「エリ、エリ、レマ、サバクタニ
(わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか、という意味のヘブライ語
と叫ぶわけです。
神の子イエスでも、肉体が死ぬということは
やっぱり辛いことなのかなぁと、私は思うわけです。


入院してくる癌患者は普通の人々です。
エス様との共通点は
「自分が死ぬことを知っている」ということです。
しかも、十字架で徐々に弱っていくイエス様のように
癌患者も徐々に弱っていきます。
歩けたのが、歩けない、食べれたのが、食べれないと
嫌でも死が近づいていることを感じながら生きなくてはならないんです。


予言が出来るとか、病気が治せるとか、湖を歩いて渡れるとか、
そういうところが共通点だったら人生違っていたけど、
残念ながら、イエスが「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と
叫んだ気持ちが、共通点なのです。


神様はいつも私たちと共にいる、
という聖書の言葉を信じることが出来るのは、
きっと、こういうところが共通点だからなのかも知れない、
と私は思うわけです。


えっ?だから何かって?
いやぁ、別に何ってわけでもないんです。
ただね、癌の患者さんを見ていると
まるでイエス様のようだなぁって思ったから
書いてみただけです。はい・・・。
いつも、落ちがなくて申し訳ない・・・・(・・;)